先週、日本列島に南下した低気圧は、当果樹園にも二日間にわたって雪を降らせました(写真1~3参照)。現在、果樹園ではさくらんぼの剪定を進めており、雪が降っていてもちらつく程度なら作業を続けますが、枝にどんどん積もるほどになると中断せざるを得ません。今回も中断を余儀なくされたため、その分はこれから挽回するつもりです。
↑写真1●雪が積もったさくらんぼ畑
↑写真2●雪が積もったぶどう畑
↑写真3●パイプハウスに雪が積もった光景。晴れていれば正面に蔵王山が見えます。
そうしたなか、気象庁はエルニーニョ監視速報を公表し、「ラニーニャ現象が発生しているとみられる」としました。また同庁は11月の天候の傾向であった、①東日本は低温②西日本の日本海側は少雨③沖縄・奄美は寡照――について、「ラニーニャ現象時の特徴と一致していた」ともつけ加えています。このことから、同現象の発生の確実性は高いものと思われます。
ラニーニャ現象とは、同庁によれば太平洋赤道域の日付変更線あたりから南米の沿岸にかけての海面水温が平年より低くなり、その状態が続く現象だそうです。これが発生すると日本に寒気が流れ込みやすくなるため、冬は平年より寒くなると言われています。今回の現象は春まで続く可能性が高いと見込まれていることから、剪定の中断も見込んで作業を早め早めに進めたり、積雪による枝折れについて例年よりいっそう注意する必要がありそうです。
なお、雪が積もった果樹園を見回ってみると、こういうときだからこそ発見できることもあります。たとえば写真4。これは野ウサギの足跡と思われ、写真の左上から右下に飛び跳ねていったようです。近くには雑木林が広がっていますが、当果樹園との間には住宅地があります。どうやら野ウサギは、そこを通り抜けてやってきているようです。ただ、野ウサギは樹皮をかじることもあります。そうなると果樹がダメージを受けてしまいますから、見た目はかわいい一方で油断はできない野生動物と言えます。
↑写真4●野ウサギと見られる動物の足跡
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