5月1日より元号が令和となりました。この新しい時代におきましても、当果樹園は皆さまにおいしい果物をお届けできるよう頑張ってまいりたいと思います。
さて当果樹園ではこの連休中、さくらんぼの花が満開を迎えました(写真1、2参照)。ただ、おいしいさくらんぼをならせるには、花が咲いたあとに「受粉」が確実に行われるようにしなければいけません。さらに、たとえば佐藤錦の花の雌しべには、佐藤錦の花粉ではなく、紅秀峰や紅さやかといった他の品種のさくらんぼの花粉が受粉されなければ、さくらんぼはなりません。こうしたしくみは「他花受粉」と呼ばれ、当果樹園でもいろいろな品種のさくらんぼを栽培しています。そして開花後は毛ばたきで、異品種の花を交互に撫でて受粉作業を行っています。
↑写真1●当果樹園のさくらんぼ畑。花が満開を迎えました。
↑写真2●枝には小さな花が無数に咲き誇ります。
一方、ぶどう(デラウェア)を栽培するビニルハウスでは房が大きくなってきたことから、「ジベ処理」を行いました(写真3、4参照)。ジべとは「ジベレリン」という植物ホルモンの一種で、デラウエアに限らず種なしぶどうをつくるうえでは欠かせない薬品のこと。ジべ処理とは、カップに入れた薬液に、ぶどうの房を一つずつ浸していくという作業で、開花前のこの時期に行うジべ処理は種ができないようにすることが目的です。上を見て、両腕を上げながらという作業を一日中行うこととなるのですが、実はこれがかなりの重労働。終わった後の疲労感はかなりのものです。
↑写真3●ジべ処理作業。右手に持つカップに入っているのがジべ。本来は無色透明ですが、どの房を浸したかわかるよう色紅を溶かして色をつけています。
↑写真4●ジべ処理直前のぶどう(デラウェア)
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