当果樹園の収穫を待つスチューベンも残りわずかとなってきたなか、周辺の電線やビニルハウスのパイプの上で多くのカラスを見かけるようになりました。近隣の果樹園からは時折、カラスを追い払うためと思われる爆音も聞こえてきます。
農林水産省の資料によると、鳥類のなかでも被害の作物や内容が多岐にわたるのはカラスだとしています。実際に同省の「全国の野生鳥獣による農作物被害状況(平成26年度)」によると、カラス類による被害は減少傾向にあるものの、平成26年度における被害面積は5,600ヘクタール(対前年度比6.7%減)、被害額も17億3,200万円(同4.4%減)に上ります。また、すべての鳥類による農作物被害のうちカラスによるものは45.8%を占めています。
当果樹園では、8月に入るとスチューベンに一房ずつ袋をかけます。雨が当たったり虫がついたりすることを防ぐことなどが目的です。しかし、いったんカラスの標的になってしまうと、何も対策をしなければ袋を破られ食べられてしまいます。先日、畑を見回るとカラスが袋を突っついて破ろうとした痕跡が見つかりました。このため、大至急カラスを追い払うための対策を施すこととしました。
一つめの対策はテグス(釣り糸)を貼ることです。写真ではわかりにくいため掲載していませんが、カラスが『引っ掛からないように』と警戒させることがねらいです。そしてもう一つの対策が下の写真にある吹き流し。こちらはカラスを威嚇するためのもので、黒色のポリ袋を細長く切って作り、数ヵ所に設置しました。それぞれの効果は限定的かもしれませんが、状況を注視してカラス被害を最小限に抑え、最後の一房までおいしいスチューベンをお届けしたいと思います。
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